一昨日の市場で入手した短冊のうちから何枚かをご紹介。
「花衣ぬぐや纏はるひもいろいろ 久女」
杉田久女初期の代表句で、大正8年『ホトトギス』誌に投稿され、高浜虚子をして「女の句として男子の模倣を許さぬ特別の位置に立つてゐる」と言わしめた一句です。久女をモデルとした小説のタイトルにもなっていますね。(田辺聖子著『花ごろもぬぐやまつわる・・・わが愛の杉田久女』)昭和9年『ホトトギス』同人となった久女でしたが、二年後にはその虚子によって理由も明らかにされないまま突如として除名。その後は失意のうちに心身を衰弱させ、昭和21年になくなっています。享年56歳。
「虚子嫌ひかな女嫌ひのひとえ帯 久女」
その虚子の二枚。
「遠山に日の当たりたる枯野かな 虚子」 「桐一葉日当たりながら落ちにけり 虚子」
どちらも代表作と言われている句ですね。
順次ヤフオクに出品の予定です。
(2019/01/14)